2020-01-01から1年間の記事一覧

2020年(令和2年)の記録 郷愁の上越国境の山々と草紅葉映える尾瀬を行く – ③ 尾瀬逍遥の旅・後編

早暁の尾瀬ヶ原・下田代を行く 9月30日(水) 天気:快晴 4:00起床、まだお星さまが天空に残り、天場も静かだ。手早く朝食を摂って中を整理し、ツェルトを畳む。霜も降りず、乾いていて有難い限りだ。現役時代と違って、1時間以内に整えて出発なんてきまりもなく…

2020年(令和2年)の記録  郷愁の上越国境の山々と草紅葉映える尾瀬を行く – ② 尾瀬逍遥の旅・前編

会津沼田街道をゆく。 9月29日(火) 天気:快晴 昨日の平ヶ岳とは打って変って、快晴だ。今日から1泊2日で尾瀬に入る。2018年初夏は、至仏山から尾瀬ヶ原を抜け、燧ヶ岳、会津駒まで縦走した、花めぐりの旅だったが、今回は、草紅葉と紅葉を堪能しながら、2…

霜降月、東光森山から野地峰へ ― 秋翳の下、舞い落ちた枯葉の音を楽しむ

お四国の花の名山・赤石山系のスカイライン 冬隣の時候も過ぎた11月上旬、東光森山(1,486.2m)から野地峰(1,279.4m)まで約9.8kmを歩いてきた。R194から県道17号に続くアプローチ道は、まだまだ楓紅葉が鮮やかだった。土佐大川村朝谷の山村広場に車をデポし、相棒を…

2020年(令和2年)の記録 郷愁の上越国境の山々と草紅葉映える尾瀬を行く - ④ 荒沢岳

荒沢岳山頂からガス走る、魚沼三山・魚沼駒ヶ岳(右)、中ノ岳(左)を望む 10月1日(木) 天気:曇時々小雨、ガス走る 荒沢岳(1,968.6m)は、上越国境(くにざかい)の中ではどちらかというと不遇と思える孤立峰だ。盟主平ヶ岳(2,141m)には遠く、ここから…

深秋の筒上・境界尾根から笹倉へ ― 山系随一といわれる雑木紅葉を味わう、日帰り周回の旅

蒼天と紅葉。圧倒される情景だ。 10月下旬、寒冷前線を追い払うかのように北の高気圧が張り出してきた。冬と違って一日限りの吹き出しの収まった日曜日、かねてから石鎚山系でも山毛欅、楓類や満天星紅葉の美しさを謳われる、この稜線を歩くことにした。 愛…

2020年(令和2年)の記録  郷愁の上越国境の山々と草紅葉映える尾瀬を行く ① 平ヶ岳

尾瀬裏燧林道 シボ沢 ・ 裏燧橋からの平ヶ岳遠望 9月28日(月) 天気:小雨、ガス走る 上越国境(くにざかい)の盟主、平ヶ岳(2,141m)は、尾瀬・景鶴山から大白沢山・剣ガ倉山を経て、兎岳に至る縦走路(踏分道とブッシュのミックス)の中間点に鎮座する。名前のと…

2020年(令和2年)の記録 郷愁の上越国境の山々と草紅葉映える尾瀬を行く

枝折峠(魚沼駒ヶ岳登山口)にあった魚沼市の自然公園案内板 【プロローグ】 2020年の県外山行先 - 新潟県は、上越、中越、下越と佐渡の四つの地方に分かれていて、上中下越の区分は、かつて宮様のおわした京都からの距離だったらしい。 お山に関しては、上越国…

鞍瀬ノ頭・避暑山行 ― ツェルト担いで夜景&お星様、観に行くべ。

黎明の稜線(西ノ冠岳、北岳、石鎚山〈弥山、天狗岳、南尖峰〉、二ノ森) 長かった梅雨がやっと開けたと思ったら、今度は滅茶苦茶な猛暑がやってきた。お盆前後は連日、35℃ニアリー。南国お四国では、日中、外を歩く気力がうせる暑さである。新コロナであまり動けず…

2018年(平成30年)の記録 初夏、花ざかりの尾瀬から残雪の会津駒ケ岳へ ③

駒ノ池から高台に建つ、駒ノ小屋。絵に描いたような眺めだ。 7月5日(木)終日、雨 (御池ロッジ→大杉岳→大津岐峠→駒ノ小屋) 本降り。アスファルトをたたく強い雨足の中を6:30雨天完全装備で出発。今日は会津駒の小屋まで10km、5時間程の稜線歩きなので、多少、降ら…

2018年(平成30年)の記録 初夏、花ざかりの尾瀬から残雪の会津駒ケ岳へ ②

7月4日(水)小雨時々曇 (東電小屋→見晴→尾瀬沼東岸→燧ヶ岳→御池ロッジ) 白砂湿原の朝 ぐっすり眠れた朝だけど、お天気は雨。大した降りではないが…。6:00小屋を出発し、見晴に向かう。風はなく、そぼ降る雨の中に黒々とした燧ヶ岳がくっきりと望める。 小雨…

2018年(平成30年)の記録  初夏、花ざかりの尾瀬から残雪の会津駒ケ岳へ ① 

牛首手前からの見返り至仏山 水芭蕉…。あまりに有名な尾瀬の代名詞? でも、水の豊富な地ではごくありふれた存在だし、清楚な花の時期を過ぎると果ては収拾のつかない姿に…。この花から始まる混雑をいかに避け、かつお花の咲きそろうタイミングを逃さないか。天…

赤石山系・峨蔵越から赤星山へ ― 皿ガ嶺赤柴峠からのトレースを延長できた、日帰りトレッキング

快晴の中、二ツ岳方面の稜線を眺めつつ、峨蔵越を目指す。 GW中というに、新コロナで県外山行はままならず、極力人に会わないルートも求められる中、県内のお山でもマイナー中のマイナーの選択で、峨蔵越から赤星山(標高1,453.2m、以下同じ。)までトレースを延ばすことにする…

4月、堂ヶ森は名残の雪 ― 保井野ルートで二か月遅れの忘れ雪を楽しむ

山頂より左から西ノ冠岳、石鎚山、鞍瀬ノ頭を望む 4月に入って、いよいよ春本番。トレランコースにしている花のお山・皿ヶ嶺(1,278m)もシコクカッコソウの今年の初花が咲いたというに、なんの気まぐれか、中旬に大雪。南岸低気圧の通過に伴う寒気流入で、暖国お四国でもお…

吉居林道から早春の笹ヶ峰へ ― 毎春のお約束、風の花 雪割一華に会いに行く

雪割一華 今冬は、暖冬と気まぐれな降雪に振り回されたけれど、3月も下旬ともなると、お四国のお山にもさすがに春の足音が。時期的には一週間ほど早いものの、この暖冬、もう咲いているはずと、あえてこのコースを選択。多少、林道歩きがあってもせいぜい小1時…

2016(平成28)年)の記録 ② 大峯奥駈道…ちとハードでも収穫あったGW5日間

大きく蛇行する熊野川の流れ Ⅱ 南奥駈 5/1(日)・入山3日目(楊子ヶ宿→釈迦ヶ岳→太古ノ辻→持経・平治の宿→行仙岳→行仙宿) 今日も良い天気だ。4:00起床、5:15お宿を出発。昨日で北奥駈のメインを踏破し、その最後のハイライトになる釈迦ヶ岳(1,799.6m)へ向かう。…

2016(平成28)年の記録 ①  大峯奥駈道…ちとハードでも収穫あったGW5日間

Ⅰ 北奥駈 大普賢岳より弥山・八経ヶ岳方面を望む 定年後、再就職の身になっても、連休を組み込まないと、一週間の連続休暇取得はなかなか難しい。されど、近畿でどうしても歩いておきたいゾーンとして、現役のころから温めていたプランを実行するチャンスがこの年、…

寒風山から笹ヶ峰へ ― 厳冬期とはとても思えぬ寡雪の稜線を行く

笹ヶ峰への中途、ガス走る縦走路をゆく 2月に入って、やっと寒波襲来。いかなお四国でもさすがに少しは積もっただろうと、多少の悪天は覚悟のうえで桑瀬峠への登山口へ車を走らせる。新寒風山トンネル(延長:5,432m)を抜け、旧道のアプローチ道の途中からやっと白っ…

2017年(平成29年)の記録① 九州・屋久島 ハイウェイから原生林の道へ

永田岳 離島のお山といえば、北の北海道利尻岳(1,721m・利尻島)と並んで、南は九州宮之浦岳(1,936m・屋久島)が両雄、特に、南は世界自然遺産の登録とともに、関西では数少ない標高1,900m超の貴重なお山でもある。 早朝の宮之浦岳と翁岳(左端) 屋久島は…